ADHDが受けられる国の就職支援制度を実際に利用してみた結果
2017/04/09
ADHDが受けられる就職支援
ADHDは希望すれば国からの就職支援制度を受けることができます。
僕もハローワークに行ったときに進められて、一時期利用していたことがあります。
支援はさまざまありますが、以下のような支援が望めます。
・発達障害者相談支援センター
・サポートステーション
・若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム
・障害者トライアル雇用奨励金
色々あるように見えますが、内容はどれも似たり寄ったりです。
就職が困難な人に対して、無料でプログラムを受けることができます。
僕が利用したのはサポートステーションでしたが、以下のようなことを受けました。
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個人的な履歴書の書き方
書きにくい長所や短所、特技の欄など、採用されやすいようにどう書けばいいのかを指導してくれます。
僕の場合、ADHDでありながら、その特徴をよく理解し、努力していると言われ、その素直さと努力があることを書いたほうがいいと言われました。
僕は自分が人より劣っていると思っているので、そんな風に努力家だと言われたのは嬉しかったですね。
気が付かない長所や短所に気が付けるので、これから見つめ直していくポイントにもなります。
面接での模擬対応
とくに面接には不安を感じていたので、入念に教えてもらいました。
ADHDだとどうしても面接でボロが出てしまうので、休職期間についてのことや、前職を辞めた理由などを練習できました。
パソコン研修
一通りパソコンは扱えますが、パワーポイントは扱ったことがなかったのでタメになりました。
他にもエクセルやワード、ホームページ制作というコースがあります。
基本コースと応用へんに分かれているので、自分のレベルに合ったコースを受けられます。
セラピー
気持ちをリラックスさせ、日常で起こる出来事にどう対処していくかなどを、先生の体験とともに教わりました。
とくにADHDだと人間関係でストレスを抱えやすいので、この教えは今でも日常で思い出しています。
コミュニケーション学科
先生とその日きた生徒で、輪になってディスカッションをします。
最初は緊張しますが、みんなコミュニケーションに不安を抱えている人ばかりなので、浮かないで話をすることができました。
コミュニケーションの練習になるので、引きこもりの人が多く利用していました。
農業体験
農家にお邪魔して、農業を体験する事ができます。
僕は都会暮らしで土に触れたことがなかったので、まずそれだけで新鮮でした。
じゃがいもなんかを掘って、かなり楽しかったです。
僕のようなADHDを抱えた人や引きこもりの人などは、これをきっかけに農家に就職することも多いそうです。
基本的な就労についての基礎を学び、本人も意欲的なら、そこからNPOが運営するカフェや施設などで働くことができます。
あるいは、障害者トライアル雇用奨励金で、じっさいの企業にトライアルとして就労し、そこから社員として就職するという道が開かれます。
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障害者トライアル雇用奨励金は実際に就労する
職業訓練はいい!という人は、実際にお給料を貰える「障害者トライアル雇用奨励金」がおすすめです。
これはハローワークが紹介する企業に、精神障害者や発達障害を持っている人が利用できる制度です。
メリットとして最初は8時間勤務は無理でも、慣れるまで短時間勤務でOK。
障害者に一定の理解が望める職場なので、まったく紹介がない職場より働きやすいという点があります。
僕もこれを利用しようと思いましたが、その前に運よくプログラマーの仕事が決まったので利用するまでには至りませんでした。
しかしADHDにとってはかなりおいしい制度で、使わない手はないと思います。
ADHDはじっさい、不注意だったり人の話の真意を理解する能力に欠けていますが、指示された仕事をきちんとするということはできます。
なので、ADHDの特性を理解してくれる会社や上司の元でなら、普通の一般の人たちと同じように仕事をすることは可能だと僕は思っています。
ADHDの就職率はかなり低い
何らかの発達障害があると診断された大学生のうち、新卒で就職できたのは、4人に1人というデータがあります。
これは通常の61%の大学生が就職できたことと比べ、大きな開きがあります。
また、アスペルガー症候群に関しては、就職率は30%ほどだと言われ、発達障害の就職困難な現状が浮き上がりました。
これは発達障害であるADHDも無関係ではなく、というかめちゃくちゃ関係ありまくりですね。
さらに、正社員として働いている発達障害者の割合も低く、正社員の割合は2割ほどで、6割ほどは無職だというデータもあります。
このような現状を踏まえると、僕は一人で誰の力も借りずに就職活動するのは無謀だと思います。
僕の場合、新卒ではちょっとしたオヤジのコネで就職できたこともあるので(でそこはほぼクビになって)、でようやく国の支援制度を利用して再就職しました。
ADHDは障害であることが分かりずらく、また診断を受けたとしても受け入れがたいものがあります。
だって、今まではちょっと変わった性格だけど、普通だと思っていたんですからね。
それでも、その障害を受け入れて、自分なりに努力して社会に溶け込んでいくことが重要だと僕は思います。
就職活動にいきずまったら、国が僕らのために用意してくれている制度を大いに活用して、自分らしく仕事していけばいいんだと思います。
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