ADHDの公務員に聞いた!仕事上大変なこととやっていて良かったこと
2017/05/21
ADHDだと気づかないまま、大人になるケースも少なくありません。
幼少期に「手のかかる子供だ」という認識で、ADHDではないかというケースをスルーされてしまっている方もたくさんいらっしゃるのです。
私の場合には幼少期に母親が病院を受診したことから、ADHDだと診断され、親子二人三脚でやってきました。
様々な対処法を母親が取り入れながら、苦労しながらも症状を習慣で修正したりしてきました。
大人になった私は、現在公務員として働いています。
ADHDを抱える人がどのように働いているのか、ご紹介してみます。
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集計やデータ入力は得意です
ADHDだと普通の職業に就くのは難しいのではないか?
そんなイメージを抱いている方もいると思いますが、決してそうではありません。
ADHDと言えども日ごろの訓練や習慣の取り入れ方によって、一般企業や公務員などの職種で働くことは可能です。
仕事をしていて私が思うのは、やり方が変動しない・決まったルールのある書類の集計やデータ入力はとても得意です。
イレギュラーが発生しない、決まった項目を黙々と入力していく作業は、単純作業です。
普通の人ならば「飽きてくる」「つまらない」なんて思う人が多いようですね。
けれども単純作業に異常な集中力を発揮するというのが、私のADHDの特徴なんです。
そのために、職場の中でもそういった集計やデータ入力の作業があれば、私は率先して引き受けます。
逆に苦手な業務は、来客者の対応です
私の場合、人とのコミュニケーションが苦手であり、人との会話に自信がないことを自覚しています。
相手が話している途中で相手の言葉をさえぎってしまったり、相手の意図が読み取れないことがあったりします。
相手の言っていることをよく考えずに受けとめてしまうので、誤った判断をしてしまうことがあります。
幼い頃から母親と様々な治療や対処法を行ってきたために、公務員として働く職場など付き合いに慣れた人たちとは落ち着いて話せるようになれました。
慣れるまでが大変なのですが、理解のある職場で慣れさせてもらってからは、上司や先輩からの指示も自分の中でしっかり咀嚼します。
けれども初対面の来客者、用事のある業者さんとの関わりが公務員にもあります。
そんな時には一気に緊張してしまい自分自身のコントロールがとても大変で難しいと感じます。
例えば、来客者の依頼が簡単な書類の手続きや作成であれば、冷静を心がけながらいつもの手順を頭の中で繰り返しながら対応します。
しかし手続きや過程が複雑なものになると、緊張も強くなりますし汗も出てきます。
そんな時には同僚や先輩に声をかけて助けてもらう、手伝ってもらうということを覚えました。
幸いにもADHDに理解のある職場で、自信がない時には声をかけるようにと言ってくれる職場です。
おかげで複雑な業務の場合には周囲の助けを借りるようにしています。
しかしそうやって同僚や先輩が手伝ってくれる作業を見ているうちに、覚えてできるようになったこともあります。
そんな作業の場合には、できるところまで自分で進める、自分なりにできるところまでやってみるように心がけています。
そうして公務員としてできることを一つずつ増やしていくように、心がけているんです。
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とにかくメモを取る
何度教えられてもできない作業があります。
選択肢がいくつもあったりと複雑さが増すと、迷ってしまい決断できずに焦りばかりが募ります。
自分をコントロールする訓練のおかげで、まだ職場で混乱して暴れてしまったなんてことはありません。
ただ、作業できないことがあるといけないというのは、自覚があります。
そこでどんな些細な作業でも、とにかくメモに取ります。
メモを取るのを忘れてしまわないように、常に手の甲には「メモを取る」と書いています。
パソコンにも「メモを取る」と書いた付箋を貼っています。
物忘れも多いのがADHDの特徴なので、自分でメモを取って未然に防ぐ努力は欠かさないようにしています。
さらに、メモを取ったことすらも忘れないように「メモを確認する」というメモすらも貼っています。
とにかく物忘れ対策、頼まれた業務を忘れない、締め日や納品日を忘れないためにも、常にメモにとって見えるところに貼りつけています。
単純に思える対策かもしれませんが、物忘れ予防のためにもメモは欠かせません。
以上のような心がけや工夫、努力を続けることで、私は公務員として今日も働くことができています。
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