ADHDで生活保護は貰える?手続き方法と受給額について
2017/04/09
生活保護の受給資格とは何か?
まずADHDに関わらず、生活保護支給に必要な条件について解説します。
生活保護制度は制度は国が制定しますが、施行は各地方自治体の判断によって決まり、生活保護支給額について
の決定は、その自治体の役所の判断です。
これには国は関与しません。その上で支給を受けるには4つの条件を満たす必要があります。
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1.援助を受けられる親や親類がいない事
同じ世帯で一緒に暮らしているとか、同じ自治体の管轄地域で親類や兄弟や親がいるなどの場合は、まずその人たちに扶養義務があるかを判断します。
その際、2親等以内の親類には扶養紹介の案内が行きますので、これで扶養困難と判断された場合に限り、生活保護支給の支援を受けることが出来ます。
2.個人資産を持っていない事
預貯金や転売出来る車の所有、株式や債券を含む証券の所有や、土地、建物などを所有している場合は生活保護は原則受けられません。
ただし例外があり、求職中、やむなく休職で収入が完全に途絶えた場合は、自治体の指定するケースワーカーの判断によって、生活保護の支給を受けられるケースがあります。
3.以上の2つの条件を満たしたうえで、病気やケガや障害を理由に職に就くことが困難である事
4.以上の3つを満たしても、月の収入がその自治体の基準である最低生活費を下回っている事
例を示すと、年金や児童手当などの公金を支給されていて、それ以外の収入が無く、最低生活費が足りていない場合は、その足りていない不足分が生活保護費として支給されます。
ADHDの社会的な認知はどのようなもの?
ADHDの場合は、後天性障害ではなく発達障害として、精神障害福祉手帳の保持が出来るようになっています。
そのため、まずは医療機関などでのADHDの検査と認定がまず初めに無ければいけません。
程度により、1級から3級まであり、発達障害の認定には初診から継続して6か月以上の経過が必要となります。
ただしADHDは知的障害とは少々解釈が異なるので、生活に制限が認められる障がい者3級認定は難しいかもしれません。
また成人の場合の発達障害認定を受けた場合で、障碍者手帳を保持していることで、
かえって求人は制限されることもありますので、そこはよく考えて生活保護支給を受けるかどうかを判断してください。
一般的には、ADHDの場合で支援を受けるのは、職業訓練などの実務に近い支援を受けて、
なるべく生活保護支給、支援を自治体から受けるのはデメリットが大きいです。
現在、多くの自治体では生活保護支給は、自治体の税収から支給されることになっているため、軽度の障害に関しては、あまり積極的ではありません。
就業支援をも選択肢として考慮しておきましょう。
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就業支援とはどのようなものか?
まず基本的には、成人の場合のADHDは「就業支援」を受けることを前提として、生活保護支給の支援を受けるには、
医師の診断書の提出を役所の担当課にすることから始まります。
この場合の医師とは、心療内科医や精神科の医師の診断書です。それと本人の写真です。
そにより、障がい者認定の審査が行われ、認められると交付されます。
次に各役所内やその近くの、自分の居住地域の福祉事務所へ行き、そこで窓口で生活保護支給の相談を最初に行います。
後は申請を行い、ケースワーカーなどが生活実態調査を行います。この際、「生活保護が必要」というハッキリした意思表示が重要です。
本人の意思がない無い中で、自治体が独自に判断することはありません。
事前相談の前に、自分の預金額やこれまでの収入などをいったん整理しておくことをオススメします。
加えて、就業に関して努力をしてきた事も合わせて話しておくことも肝心です。就業支援は身近なものは、発達障害支援センターなどです。
それとハローワークも相談に乗ってくれます。福祉事務所は、個人の資産を閲覧する権限を持っていますので、親類や家族の資産も調べられます。
他の手当で大丈夫かどうかも福祉事務所で判断されますね。
生活保護決定は、申請から14日以内ですが、大抵は郵送で通知が来るか、あるいは電話連絡もあります。
決定の見通しに関しては、14日目で確認を取るのが良いです。
ADHDと収入について
ADHDの生活保護支給で最大のメリットは、医療機関での健康保険費用は国民健康保険の加入義務から外されるので、無料になります。
ただし、役所から医療券を申請して発行してもらう手間はあります。ADHDの場合は、自立支援医療受給証が、健康保険証の代わりになります。
また生活保護受給者は、数か月に一回の頻度で、ケースワーカーの管理下に置かれ、生活環境のチェックを受けて、就業支援を受けることになります。
収入については、就業可能で就職を開始し、以後3か月継続して生活保護支給額を上回る状態を続けられれば、
生活保護は外されますので、原則、生活保護支給開始以前よりも、収入が多い就業を目指し、就業支援を始めておく必要があります。
そうでなければ、生活保護が打ち切られた途端に、生活が困窮してしまうことはあるのです。よく注意しておきましょう。
基本的に生活保護とは、「就業出来るまでの支援」であって、働ける人は受けるべきではないというのが、基本的な自治体のスタンスです。
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