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ADHDの起業家は成功しやすい。その理由と成功率を上げるためのカギ

      2017/04/09

ADHDのカミングアウトで有名になった実業家

ADHDの発達障害を持つ、非常に有名な起業家、あるいは成功した経営者は海外のインタビューに応じたバージン・レコード社創設のリチャード・ブランソン氏がよく知られています。

しかしながら、このインタビューの他にも、自分がADHDと名乗りをあげて公表した例はほとんど無く、

現在は一部の若者に支持されている、米国メディアの記事一つ程度くらいしか無いのが特徴です。

 

従って、成功しやすいのはADHDの障害を持つ人、そういう風に解釈しないほうがまず大切です。

しかしながらADHDの発達障害の特性を、上手に仕事に活かすことが出来れば、アイデア豊富な従来にはない面白い産業が出て来る可能性は、非常に高いでしょう。

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それほど豊かな家庭ではなかった

有名なリチャード・ブランソン氏の場合、元々は平均的な家庭に育ち、どちらかと言えばエリート層に位置する、

イギリスの高等裁判官の地位を持つ父親と、スチュワーデスの母親の間で生まれ、イギリスでは日本とは違って、

ある種公務員給与はそれほど高くないので、生活はなかなか困窮だったと言われています。

 

そして当の本人は発達障害で、当時はADHDという病気の区分も無いため、ディスクレシアと呼ばれる読み書き障害であったと、
自伝やインタビューでは語られています。当然、暗記や筆記試験は芳しくなく、成績は最悪で、同級生からのいじめも頻繁にあっていました。

ただADHDとしての特徴の一つ、学習障害という発達障害は決して知的障害ではないため、全ての人が学習障害だから、

成績が悪いのではなく、その極端な集中力から科学や、研究者などでは非常に優秀な成績をおさめる人が存在するのも事実です。

 

ただ、普通の人のようにコミュニケーションに必要な、基本的スキルに問題がある場合が多いのは事実です。

ですから、ブランソン氏も就職では雇ってくれる会社は殆どなかったそうです。それに元々、「起業家になろう」という発想はありませんでした。

 

コンプレックスを利点に変える

しかしながら、リチャード・ブランソン氏のような成功する起業家になる人は、一体どうやって現在の地位を築いたのでしょうか?

そのヒントは、実は本人の才能だけではありません。ブランソン氏もそうでしたが、ADHDの障害の人は、非常に強いコンプレックスを抱える事が多いです。

起業家や創業者のなかには、劣等感における自信喪失からの回復の起点があると、そこからV字に人生が上向くことが多いです。

 

その起点とは、本人の特異な”こだわり”です。ADHDの発達障害で他に成功者が多い分野として、俳優があります。

もちろんセリフを覚えたり、ストーリーの解釈など、ADHDの人にとっては難しい課題がありますが、

一見して深く考えず周囲の動揺に素直に反応して、その反応が一般の人よりオーバーですから、

映画やドラマでは独特のキャラクターを演じる事ができるというわけです。俳優ジム・キャリー氏などがそうですね。

 

それに加えて「局所的集中力」という、人から見れば「何もそこまでこだわる必要がない。」という普通の人が見放す分野に、

やたらとこだわり執拗に追求する性質があります。リチャード・ブランソン氏も、起業家としてのスタートは単なるレコード・コレクターでした。

ただ他の音楽マニアと違うのは、有名無名を問わず片っ端から集める癖で、

それも購入して中身を聴かずに、お金が尽きると友人やショップに売りに行き、「このアーティストは、一体どこで発掘したんだ?」というような、独特の趣味の傾向があったと言われています。

 

それがきっかけで中古レコード店を経営し、次々と「自分の趣味」だけで集めたそのショップは大繁盛、

やがてその資金を使って今度はレーベルを立ち上げるまでに至ったのです。

この時、最初に発掘したアーティストは、殆ど無名のイギリス中央部、

言ってみれば片田舎の一人のギタリスト、マイク・オールドフィールドで、その初回アルバムが業界の目に止まり、インストルメンタルであったことから、映画音楽に採用され大ヒットしました。

 

こうした一つのジャンルにこだわらない、「衝動性」、興味の範囲が広い「多動性」といった発達障害が良い方向へ向いたのは、どこか運命のようなものを感じます。

誰も全く注目しない無名の一人のアーティストは、やがて全英1位にチャートインし、今ではその分野の音楽ジャンルの第一人者となっています。

この先見性というよりも、直感力のようなもので、全てを掴んでしまうのはADHDの発達障害を持つ起業家の特徴、そういっても良いでしょう。

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ADHDとして起業家を目指す

ADHDの発達障害の自覚があり、起業家を目指したいというのなら、最初の成功の鍵は「たった一人でも、とりあえず生きていける。」という、まずは孤独に耐える力です。

その点ではコミュニケーションで多くの障壁が多いADHDの場合、かえって人と接しない分、一つの事に思う存分、追求する条件は揃っているでしょう。

後はそれを許す環境をどう揃えるかです。

 

もう一つADHDの発達障害で成功する鍵は、妙な話ビジネスを展開しないことです。

仕入や流通、あるいは卸業者との取り引きなど、どうしても数字や約束事が多い世界では、

ADHDは意思の疎通、約束の期日までに履行するなどの信用を得るのは難しいからです。

 

しかし、ショップ経営のように、商品で顧客側から魅力的に思えば、勝手にレジにお客さんが商品を持ってくる、

あるいは人に「これ良いよ」と紹介して販売する形式なら、内容さえ良ければ多くはあまりコミュニケーションは必要ありません。

従って経営では創業者となった場合、「アイデア」さえ持って入ればいいわけで、

これがADHDの人でも、発達障害を乗り越えてカリスマ経営者として、成功をおさめるといった事が実現できるわけです。

 

くじけず前向きになるには、強い意志が必要

最後にADHDの人が、何かの事業を興して起業家になりたいと思うのなら、

非常に勇気がいることですが、たとえその道のりが困難でも、決して「雇用される側」、どんなに生活が困窮になっても雇用を求めないことです。

そのために、最低限生活できる環境を自分の身の回りに置きます。成功を夢見て、

都会暮らしを目指したり、独立心だけで自分の収入で生活を無理して支えるのではなく、生活レベルを落としてでも、

最低限の暮らしだけで実家や、自宅である程度家族のサポートを受けるべきでしょう。

 

その上で、自分が妙にこだわる事を追求して、それを一旦現代ではインターネットや、様々な媒体、メディアに上手にアピールして行くことです。

ADHDの起業家としてのスタートは、一般的な成功者とは異なる道を歩みます。自分の趣味から雑誌を自主制作したり、

現代では、クロスオーバーの情報サイトを構築したりと、商売の在り方はサービスとして従来とは違います。

これは資金でも、情熱でもない、その人が持つ素養だけで事業が成り立つ非常に特異な例の一つかもしれませんね。

後は、起業家以降は、優秀な人材を集めてくれば良いというわけです。


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