何十種類も試した中でADHDに効果があった訓練方法ベスト3
「ADHDに向いている職業22個。適職に就けば才能を活かせる!」でも少し書きましたが、ADHDは一種の・・・ではなく、間違いなく才能であると僕は考えています。
ADHDの不注意や多動行動が争いのない、豊かな社会だからこそ機能しないだけで、人間本来の暮らしである狩猟をおこなっていた時代では、間違いなくヒーローだったんです。
ADHDの集中力の高さ、耳が異常に良いこと、単純作業には興味がなく刺激を追い求める。
これは、普通の人にはない才能で、その才能は訓練で現代の日本でも活かすことができます。
今回は、いまも継続的にぼくが行っている、効果が高かったADHDの訓練方法をご紹介します。
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ADHDの訓練法
ワーキングメモリーを鍛える訓練
ADHDは長期的に覚えておく必要はないけれど、短期的に記憶する必要があるとき、短期的な記憶力が弱いという特徴があります。
例えば、電話がかかってきて電話をきったあと、その内容をメモしようとペンを手に取ると、すでに何を話したのか忘れている、というようなことが短期記憶です。
その短期的な記憶を保っておくことを、「ワーキングメモリー」といいます。
ワーキングメモリーは仕事でも日常生活のなかでも必須な能力ですが、ぼくはとくにこの短期記憶力が弱く、上司に何か指示を受けても、「はいっ!」と言って3歩歩いたころには言われたことを忘れるなんてことがザラだったんです。
あまりに言われたことを忘れるため、何社かクビになったので、ワーキングメモリーを鍛えなければ!とNバック課題をしてみると、これが効果がありました。
むずかしいですが、それこそが訓練です!ゲーム感覚でできるので、楽しい部分もあります。
Nバック課題
Nバック課題はいくつも種類がありますが、どれもワーキングメモリーを鍛えて、短期記憶力をアップさせるのが目的の訓練です。
たとえば、9つに区切ったマスのなかに、3つの黒点が1秒間隔で表示されます。
それを見たあと、「3つ前の黒点はどのマスに表示されましたが?」という質問に答えます。
次はまた黒点が1つ表示されて、3つ前の黒点がどこに表示されたか聞かれますが、これがなかなか難しいんです。
文章ではわかりにくいので、試しにやってみてください。
やってみると、徐々に脳が熱くなり、「いま脳がすごい動いてるぞ!」というのが、体感としてわかります。最初は3つしかできなかったのが、4つ、5つと増えて、確実にワーキングメモリーが増えているのがわかります。
iTunesのアプリもあり、「N’バック」「N’バック」などが無料で訓練できます。
東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング
ぼくが使っているのは、「ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング」の3DSゲームです。
Nバック課題いがいにも脳を鍛えるゲームが詰まっているので、1日5分は必ずやるようにしています。
ADHDは毎日5分でも継続すること自体が苦手なので、家族から「今日の鬼トレよ」といって強制的に訓練する工夫も必要です。
鬼トレしたかゲームの中でハンコが押されるしくみなので、さぼってもバレてしまうんですね。
流動性知能が向上
Nバック課題をしてワーキングメモリーが増えたあと、じっかんとして流動性知能が上がったことも感じました。
流動性知能とは、新しいものごとに取り組んだり、問題を解決する力のことです。
ADHDにはどちらもものすごく苦手なことですよね。
流動性知能向上のおかげで、とても嬉しいことがありました。
今も務めているIT会社で、どうしても注文通りに作れないシステムがあり、社員一同で頭を悩ませていたことがありました。
そんなとき、いつものぼくなら「あー大変だなー」としか思わず、自分が問題を解決できるわけがないのでノータッチだったんですが、そのときはなぜか頭がさえる感覚がありました。
そこで、思いついた案を言ってみたんです。
すると、「えっそんなやり方があったのか。やってみよう!」となり、じっさいに上手くいったんですね。
つかえない人材だと思われていたぼくが、人の役に立てた、周りより優秀な仕事ができたんだということが、大きな自信につながりました。
一度そのような嬉しいことがあると、めんどうに感じていたNバック課題も、よし!とやる気が出るというものです。
このように、Nバック課題は自分が気づかないうちに、どんどんと脳の領域を広げ、いままで使えなかった脳の機能が少しだけつかえている、そんな感覚がします。
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折り紙で空間認識能力を高める
折り紙ってこどものころはしていたけど、大人になった今では触る機会すらなくなります。
とくにADHDは折り紙苦手じゃありませんでした?
ぼくは折り紙は苦手で、手先が不器用で鶴がガタガタになる、むしろ鶴を折るまでに集中力がきれて放置してしまう、ということがありました。
この特徴も、ADHDと関係があるように思えます。
集中力も高まる
折り紙は近年再注目されていて、病院でのリハビリや認知症予防、子供の知育などに使用されています。
折り紙は平面な紙の状態から、立体的に3Dのように紙を組み立てることから、空間認識能力が刺激されるそうです。
とくに良いとされるのが、細かな作業を指先一つで行うため、指先の刺激がダイレクトに脳に届くという点です。
人間の感覚はほとんどが手に集約されており、その指先を使うことで、集中力をも高めることができます。
ちょっと難しい作品を作ろう
じっさいに、折り紙訓練をはじめて半年ほどですが、以前より集中力が増したように感じます。
また、車の運転は下手だったのですが、折り紙をはじめてからは視野が広くなったように感じ、ひやっと運転も少なくなりました。
これは折り紙訓練特有の空間認識能力の向上の成果だと思います。
物作りの仕事でもしてない限り、大人になるとなにかを作るという作業はしなくなるので、折り紙という新しい風を取り込むことで、ほかの訓練よりも早くに効果が感じられる気がします。
最初は簡単な紙飛行機やきのこなど、自分が楽しく作れるものを作ってみましょう。
ぼくはこの本でその日作りたい作品を決めて、1週間に1個ほどのペースで恐竜を作っています。
ぱっと見た感じ、どれも凝っていて「どうやって作ったの?」と聞かれるほどなので、作った達成感があり楽しいです。
むずかしいものもありますが、「ちょっと難しい、でも頑張ればできる」くらいが脳の活性化の訓練にはちょうどいいんです。
このシリーズは他にも昆虫や海の生物編もあって、長い間楽しんで遊べそうです。
ストレッチして自律神経を整える
ぼくは一時期うつ病になったことがありました。
そのときは異常な気分の落ち込みに加えて、頭痛、吐き気、息苦しさ、異常な体の疲れなど、さまざまな症状が現れました。
病院に行っても治らず、もうほんとうに苦しかったので、なんとか体を動かして少しでも楽になれる方法はないかを探しました。
すると、意外なところに答えがあったんです。
詳しくは、「自律神経失調症の原因と自律神経失調症の改善法」のページがとても参考になりました。
ここに書いてあるストレッチをすると、一瞬体が軽くなり、頭痛や吐き気が止まったんです。
それ以来、朝とお風呂、夜寝る前の3回のストレッチは欠かせない日課になっています。
ADHDと自律神経失調症の関係
すべてのADHDの人に、自律神経失調症が関係しているわけではないと思います。
しかし、ADHDは感覚が敏感であるという性質をもつことから、そのストレスで自律神経失調症になりやすいとされています。
「自律神経失調症ってたいしたことないんでしょ~?」と思っているかもしれませんが、もうこれなったらヤバいです。
ADHDに加えて、もう何もできなくなります。仕事行けないのはもちろん、起きあがることさえ困難で、パソコンするのも体調がいいときを見計らってしていました。
「うつ病になるひとの9割は、自律神経失調症である」というデータがあります。
そして自律神経失調症は、体のゆがみから生じているという見解があり、わたしはそれを体でじっかんしています。
そしてその体のゆがみは、とても小さなゆがみでも、ADHDの感覚の鋭さから、はっきりと体で感じ取り、重症化しやすいんだという仮定を立てました。
そのため、ストレッチして体をほぐし、体のゆがみをなくすことで、症状が改善する場合があります。
ちょっと体がだるい、頭がうまく働かない、気分が落ち込むことがあるなどのADHDの人は、上記の訓練に加えて、ストレッチも取り入れてみましょう。
胸鎖乳突筋ストレッチ
胸鎖乳突筋のストレッチです。
自律神経失調症になっていると、たいてい首と肩がこっていて、猫背になっているんですよね。
胸鎖乳突筋をストレッチすることで、それが改善されます。
腕をまわすストレッチ
腕をあげて、筋肉ののびを意識しながら行うストレッチです。
呼吸も大事なので、動画のように意識してくださいね。
ヨガは効果絶大
12分という長い動画なので、時間があるときだけで大丈夫です。
しかし、症状に困っているなら、1日1回は必ずやりましょう。
自律神経失調症の改善は、ヨガがにぎっているといっても過言ではないと思います。
それほど、ヨガをやると体が楽になるのを感じます。
時間がない場合は、このヨガ動画で取り上げられているポーズを覚えて、1つでもいいからやりましょう。
呼吸法
ストレッチの閉めはこれです。
へその下に手をあてて、へその下を膨らませるという呼吸法です。
これをした後、ヨガ的な呼吸をして、ストレッチ終了です。
たんなる呼吸法ですが、めちゃくちゃ効果ありました。
仕事中疲れたときや集中したいときは、とりあえずこの呼吸法をしています。
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